夜になった。
アランとはあの時に会話したきり顔を合わせていない。
いつもはちょうど今ぐらいの時間になるとアランは私の部屋を訪れる。
そして毎日、寝ている間中ずっと私の手を握っていてくれる。
でも…
今日はまだアランが姿を現さない。
まだ怒ってるの?
ううん、違う。
アランは私を諭してくれただけ。
怒っていたわけじゃない。
何も知らないくせに屋敷から出たがる私に、外の世界を教えてくれただけ。
ーー全部私が悪いの。
好きでこんなところにいるわけじゃない、なんて…
よく考えてみれば本当に、贅沢なわがまま娘。
でも…でも…
やっぱり…
私はアランに憧れる。
アランに、近づきたいの…
