アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

「夜に部屋に行くのだって、バレたらお終いだ。別に俺じゃなくてもいいだろ?」


「だめよ、他の人には私が苦しんでるのが見えないし、聞こえないみたい」


「は?」


アランは再び顔を上げた。


「お父様やお母様には、私が助けを求める声が聞こえないのよ。…同じ建物で寝てるのに」


でも、アランは助けに来てくれたでしょ?


「たまたまだろ」


「そんなわけないじゃない。だってあなた…私の寝室から一番離れた部屋で寝てるのよ?建物自体違うし…」


「俺の耳が良いのか」


「耳が良いっていう域を越えてるわ」


アランはまた面倒くさくなったようで、顔を下ろして草むしりを再開している。


「アラン……これからも来てね」


私は小さな声で、そっとささやいた。