アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

「それに私、寝るのが嫌いなのよ」


シャナはふわりと俺のベットに座った。


「良いベットがあるのにか?」


「ええ。寝るのが怖いの」


シャナは足をプラプラさせている。


「道端で寝たことないだろ、お前」


「もちろんよ」


俺は明かりを一つ吹き消した。


部屋が少し暗くなる。


「道端での睡眠は死と隣り合わせだ。俺からしてみれば、ここは最高の環境だがな」


「私もあなたみたいだったら良かったわ」


シャナは立ち上がった。


「…私にとっては、野宿もここで寝るのも一緒よ…」


悲しげな表情にどきっとさせられる。


「俺が一緒に寝てやろうか」


気がついたら、つるりと俺らしくない言葉をこぼしていた。


「な、何言ってるのよ…!」


顔を真っ赤にしてシャナが後ずさる。


「冗談」


「アランって最低ね!」


シャナはふんっと後ろを向いて、部屋から出て行ってしまった……