アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

アランは一瞬目を丸くした。


「お前を?」


「ええ、どうせインチキなんでしょう?だから何でも言っていいわよ。例えば…もうすぐ呪いで死ぬとか」


最後の方は声が小さくなってしまった。


だって、シャレにならない。


「そんなこと言えるかよ」


「優しいのね」


私はくすりと笑った。


「でも、占ってみてほしいの」


「マジでインチキだからな?」


「たまには当たったこともあるんじゃないの?お客さんが来てたってことは」


「まあ、な…」


アランはめんどくさそうに私の手を両手で握った。


「ちょっ…!」


「手を握ると分かる気がするから、いつもこーやって占ってる」


男の人にこんな風に握られたのは初めて。


やだ、どうしよう。


ドキドキする……


「分かった…?」


「……」


アランは手を握って黙ったまま。


「アラン……?」