アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

「前は何をしてたの?」


「仕事か?」


私は返事をする代わりに頷いた。


「インチキ占い師」


ボソッとアランは呟いた。


「自分でインチキって言っちゃうの?」


「信じて占ってもらう方が悪いさ」


アランは力なく笑った。


「でもなんでわざわざ、占いなんてしようと思ったのよ?」


「流行ってたから。流行りものは儲かるだろ?」


たしかに、その通りね……


私は会話を途切れさせないために、思いきって言ってみた。


「じゃあ、私を占ってみて」