食事は本当に美味しかった。
こんなに美味しい料理を、俺は今まで食べたことがない。
普段食べているものといえば、大抵は市場で盗んだ肉や野菜。
調理も丁寧にするわけではなく、お世辞でも美味しいとは言えなかった。
「これからアランはどうするつもりなの?」
食事を終えてベットに座っていた俺に、シャナは興味津々で聞いてきた。
「どうするって…」
俺は砂漠で倒れた時、死ぬ覚悟をした。
しかしこうして生きているからには、本来の目的通り仕事を見つけなければいけない。
「そういえば、仕事を探すために町に行くんだって言ったわよね?」
「ああ」
シャナは俺の隣に座った。
「……ねえ」
「何?」
シャナは俺の目をまじまじと見てくる。
「ほんとに綺麗な色……」
「えっ?」
「あっ、ごめんなさい」
シャナははっと我に返ったようで、俺から目をそらした。
