アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー




食事は本当に美味しかった。


こんなに美味しい料理を、俺は今まで食べたことがない。


普段食べているものといえば、大抵は市場で盗んだ肉や野菜。


調理も丁寧にするわけではなく、お世辞でも美味しいとは言えなかった。


「これからアランはどうするつもりなの?」


食事を終えてベットに座っていた俺に、シャナは興味津々で聞いてきた。


「どうするって…」


俺は砂漠で倒れた時、死ぬ覚悟をした。


しかしこうして生きているからには、本来の目的通り仕事を見つけなければいけない。


「そういえば、仕事を探すために町に行くんだって言ったわよね?」


「ああ」


シャナは俺の隣に座った。


「……ねえ」


「何?」


シャナは俺の目をまじまじと見てくる。


「ほんとに綺麗な色……」


「えっ?」


「あっ、ごめんなさい」


シャナははっと我に返ったようで、俺から目をそらした。