アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

しばらくして、食事が部屋に直接運ばれて来た。


ベットのそばにあるテーブルに、次から次へと美味しそうな料理が並べられていく。


「大丈夫?歩ける?」


シャナがアーモンド型のくりっとした大きな目でこっちを見ている。


俺はベットから出て、テーブルまでふらつきながら移動した。


「昨夜は脱水症状で酷い顔色でしたよ。良くなって良かったですね」


食事を運んで来てくれた女性がそう言ってくれた。


「召し上がりやすいようにスープを中心にしました。栄養満点ですよ」


美しい食器に盛り付けられた料理から立ち込める香りに、俺は食欲が湧いた。


スープはもちろん、他にも食べやすそうな肉料理なども並べられている。


鮮やかな色をした美味しそうな果物も、デザートとして用意されていた。


「さあ、召し上がって」


シャナが俺の食べる様子をじっと見つめてくる。


「お嬢様、そんなに見られていてはこの方も不快ですよ」


「マナラったらほんと細かいのね」


注意されたシャナは大人しく引き下がった。