ここ……どこだ?


目に飛び込んできたのは、金色の刺繍が施されたベットの天蓋だった。


驚いた俺は思わずはね起きる。


部屋を見渡すと、豪華な金色の装飾がされた壁、部屋の隅には高そうな壺、象牙も飾られている。


上等な生地でできたカーテンの隙間から、町の景色が見えた。


……一体、どうなってんだ?


ここは明らかに俺の住処ではない。


コンコンッ


不意に扉がノックされた。


「入るわよ」


静かに扉が開き、綺麗な服を着た少女が入ってくる。


あっ、この顔……


「良かった、目が覚めたのね?」


少女は嬉しそうにベットに駆け寄ってくる。


そうだ。


この子は確か…シャナだ。


俺は昨日、この子に助けられたんだった。