「暫くして、アミちゃんとイオちゃんが来た。
イオちゃんが考えたシステムを突破する方法には驚いたよ。
僕は2人を、奥へは行かせまいと、話しかけた。

後ろで逮捕に燃える父さんに気が付かれないように。
2人はアッサリ僕の作戦に引っかかってくれた。

それなのに・・・。
まさか仲間がいるとは・・・」



がっくりと項垂れる智也と警部。



美雨は美果の、杏奈は織子の手錠を外した。

美果は智也を見る。



「トータルは、4人で1つなの。
誰にも邪魔させない、4人だけの世界なの」



4人は、平熱と同じ気温の廊下を通る。

それを急いで、智也と警部は追いかける。




地下室の奥は、小さな小部屋となっている。

小部屋に入るためには、4ケタの暗証番号が必要だ。



小部屋の中には、今まで今路が趣味で貯めた宝石や絵画が飾ってある。

室内にあるパソコンに、今回トータルが依頼人から盗むよう言われたデータがはいっている。





小部屋の前に着いた4人。

織子はリュックサックから、車を出るとき杏奈から受け取った機械を取り出す。



2人はどうやってトータルが小部屋の鍵を開けるのか、不思議そうに見つめていた。