「イオのハッキングがばれる場合があるの!?」

「ハッキングした時、少しだけ画面が揺れるのです。
大体の人は気のせいだと思うのですが、一部の人はそれがハッキングされた証拠だとわかるのです」

「凄いね・・・」

「ですが、わかるのはほんの一部・・・。
知る人間が関わっているのかもしれません・・・」

「もしかして、白鳥警部?」

「あの人には不可能です。
警部だから頭が良いという方程式は、あの人には通じません」



ドンマイ、白鳥警部。




地下室に着いた2人は、あることに気が付く。



「・・・警備員、いないね」

「大事な情報が保管されている部屋です。
こんなに少ないはずは・・・」

「防犯カメラは?」

「ありますけど・・・。
もしや、全部カメラなどの防犯装置に頼っているのですか?」

「普通、警備員さんの1人や2人は配置しておけよ」

「もっともですね」



話しながら、織子はハッキングをおこなう。

器用な人だなぁ、と美果はつくづく思う。



「どうやってやるの?
あの海外の防犯カメラは」

「簡単ですよ」



織子は不敵に微笑む。