「出ましたよ・・・お父様?」




ハッキングして、ボクが調べたもの。

それは、隠した張本人だ。




「稲葉慶次郎(いなば・けいじろう)・・・。
お父様、あなたの名前ですね?」




すぐさま杏奈にパソコンを返し、形跡を消してもらう。




「まあ、ボクがハッキングしないでも、いずれわかることですけどね」



ボクはふっと笑った。

美果・美雨・杏奈が驚いた顔をした。



何で、驚いた顔をしているんだ?

まあ、良いか。




「稲葉慶次郎。
横領を隠した罪で、逮捕する」




警部さんが、ガシャンッと手錠をはめた。





サヨナラ、お父様。

いや・・・警視総監。