なんか・・・信じられないや。
「・・・ねぇ、お父様」
「・・・何だ?」
「ワタシ・・・いや、ボクは向こうの味方なんだよね」
「味方・・・だと?」
「ええ。
だから、お父様とは敵同士ですね」
ボクは美果たちの隣に並ぶ。
「おっ・・・お前はハッカーだろ?
お前を逮捕するぐらい、簡単なんだよっ」
「じゃあお聞きしますけど。
ボクがイオだという証拠はあるんですか?」
「証拠・・・?」
「ボクがイオだという証拠がなければ、お父様はボクを逮捕できませんよね?」
ボクが言うと、お父様はハッとした表情を浮かべた。
「ぱ、パソコンだ!
お前のパソコンを見れば、イオだという証拠になる!!」
「織子のパソコンなら、データ消したよ?」
トータルの道具屋・ムアこと杏奈が、ボクのパソコンを出しながら言った。
「そんなもの、すぐに復元できる!」
「悪いけどさぁ。
オレぐらいの道具屋になれば、データを消して復元不可能にするのは簡単なんだよねぇ」
杏奈が勝ち誇った笑みを浮かべた。


