「同情とか憧れじゃねぇ、本気で好きです。あつき」
「っ?!」
な、名前呼び?!
なんかどきっとしてしまう自分が情けない。
弟だよ?!
弟にドキドキしてどうすんのよ!!
「ねぇ、あつき。俺のこと好き?」
そんなこと聞かれたら
「家族愛でね」
と答えるしかない。
「ふーん、それでいいんだ?」
「は?」
「俺本気だからね?彼氏とかいたとしても、奪ってやるから。」
「……ってはぁ?!私、ゆいとをそんな目で見れない!!むりむりむりむり!
断固無理だわ!」
「言いたけりゃいっとけ!俺は絶対絶対絶対絶対にっ、振り向かせてやるから。」
恥ずかしくてうつむいてしまって
ついには
ぎゅっ
「好き。ちょー好きあつき」
ゆいとは私の耳元へ口を近づけ
確かにそう言った。

