あの頃の僕たちは





キキキッ



駅からチャリで約20分。

亮太家に到着した。



「うわ、でかっ!」


あたし以外はみんな初めてここに来るので、家の大きさに驚きが隠せないようだ。


「優ちゃんの好きそうな、純日本な感じの家だね」


「そうなの!将来はこんな家に住みたい。みんなで!」


「いいねぇ〜!」



あたしは、あるドラマをキッカケに、和風な雰囲気が大好きになった。


畳とか、縁側とか、コタツとか…


みんなには渋いって言われるけど、その渋さがお気に入りなのだ。



将来は絶対に縁側のある家に住みたいと思っている。


さらには、そこでみんなでシェアハウスすることが、あたしたちの小さな夢だ。






ピーンポーン




インターホンを押すと、すぐに桃之助が出てきた。



「おお、遅かったな!
あ、もしかして美波ちゃん?うわ、本物!初めて本物見た!

俺、西条 桃之助。よろしく!」



「あ、こちらこそ、よろしくお願いします。いつも優ちゃんがお世話になっています〜」



待て。なんであたしがお世話になってんだ。お世話してるんだよあたしが。


しかもなんであたしだけ?
みずは?さっちゃんは?


「え、そういう関係じゃないの?」


「どういう関係だよっ!」




みなは、とても礼儀正しい。
うちの父さんが、いつも褒めている。


桃之助が同い年なのは知っているけど、それでも礼儀正しくするみなを、あたしは少し誇らしく思う。


まぁ、桃之助は敬語とかあんまり得意じゃないから、みなもすぐ打ち解けると思うけど。



「そーなんだよ、コイツいつも俺にベッタリでよ〜。ほんと世話のかかるやつだぜ〜」


「してねーだろッ!」



調子に乗りおって桃之助の野郎。



「あ、敬語とかいいからな?俺、そういうのニガテ!みんなで楽しくいこーぜ!

ほら、もう昼メシ出来てるぞ」



桃之助にそう言われ、あたしたちはぞろぞろと家に入っていった。