翌日の放課後。


「あ、早川先輩。待ちました?」
「ふ…じの?……マジかよ。」


どうしたのかな、早川先輩。
あたしを見るなり顔を隠して、指の間からあたしを凝視してる。


「…なにしてんですか。」


「髪型、違うしメイクもしてる?」


さすが女たらし…いや、元女たらし。
こういうのに男の子は気付かないって言うけど、百戦錬磨のモテ男は違うみたい。


「さすが秋くん、わかりますか?」

「お前それワザとだろ。」


あたしの嫌味を読み取った早川先輩は口の端をクイッとあげた。かっこいいよねまったく。