「どうしよう隼士。
俺、藤野のこと好きすぎる。」
「は?あの藤野春?」
藤野はもちろん風ヶ丘でもかなり有名。
性格もいいし顔も綺麗でスタイルもよし。
風ヶ丘で彼女に告白したやつもいたみたいだけど、あっさりごめんなさいか、
俺みたいに気づいてもくれないかわいそうなパターン。
「おう。もちろんLoveの意味で。」
「言われなくてもわかるわ。」
藤野がニブすぎるせいで、いらん補足までつけるクセがついてきた今日この頃。
直球で言っても、全くどう繋げたのか検討もつかない意訳をしだす藤野。
いやなんかもう、そんなとこも可愛いんだけど。
「顔が気持ち悪い。」
「うっせーよ。」
頬が緩む俺をジロジロみる男ーー宮城隼士は俺の唯一の親友。