「早川先輩、早川先輩!」
「……ぁ、藤野。」
かわいそうだけど、あたしはトントン叩いて先輩を起こした。
「勝手にキッチン借りて卵増水作ったので起こして食べさせてください。」
「藤野は?…ってか髪おろしてる。」
早川先輩はあたしにくてん、とよりかかってぎゅーっと抱きしめた。
「え?は?先輩!?」
寝ぼけてるのかな。うん、そうに決まってるけど。
あたしは恥ずかしいから是非ともやめて欲しい。
「藤野可愛い、本当に。」
「ちょっと先輩、離れてください。
そして早く冬樹君起こして!」
流石のあたしもイケメンに抱きしめられたら心臓がMAX状態で高まるわけで。

