すんごく見覚えのある、チェックのズボンにワインレッドのネクタイ。
4月の今はブレザーだろうけど、室内で暑いのか、指定のライン入りカーデ。
由緒正しい風ヶ丘男子高等学校の、誰もが憧れる素敵な制服を身にまとったイケメン軍団が3人座っていた。
いくらあたしでもわかる。
これは合コンだ。
「ごめん、春。
今日は風ヶ丘の先輩との合コンだからさっ!
ここでゲットしたいんだ、付き合ってよ!」
獰猛なチーターの1人であるナオコは、小さな声でそう言って、満足そうに先輩たちを見回した。
ナオコはかなりの面食いだし、お眼鏡にかなう男子はいたのかな、なんて考える。