「ところで早川先輩、あたし。」 浅瀬に足を浸からせたところで、ピタリと止まった藤野はチラリと俺をみた。 …なんなんだ? っつか上目遣いやめてほしい。 ってか見つめ続けるのやめて欲しい。 「あたし、泳げないんです。 …絶対どっかいったり、離したりしないでください。」 …それは。 遠回しに、触れていいといってるんですか、藤野さん。 「へ、変なとこ触ったら怒りますから、夏休みいっぱいに延長しますから!」 「それは困るね?」 何この生き物。 可愛すぎるんですけど。