「早川先輩、海、入ります?」 事前に買っておいた浮き輪を持った藤野。 …ヤバい。可愛い。ギュってしたい。 「あれ?暑いですか?顔真っ赤ですよ?」 近づいて来て俺の顔を覗き込む藤野だけど、それ逆効果だって分かってんのか。 俺の心臓はドキドキバクバクうるさくて、触れられないことがそれを余計助長させていた。 「藤野、可愛いね。 …藤野のせいでめちゃくちゃ熱いんだけど。」 「あたしのせいですか?」 「そ、藤野のせい。」 俺の言葉に首を傾げる藤野。 絶対わかってねーな、鈍感だから。