「最低。」 「イッテェ!」 風ヶ丘はお坊ちゃん学校。 あたしみたいな力でも、十分効き目があると思ってたあたしは甘かった。 ガスッと後ろから蹴りを入れると、あたしの腕を離して前に倒れこんだ先輩。 そのスキに逃げようと思ったあたしの腕をまたもや掴んだのは、腰のあたりをさする先輩。 「あんま舐めたことしちゃダメだよ?」 そう言って思いっきり右手を振り上げた男に、あたしは思いっきり目をつむった。