「本当にわからない?」 「…え?」 困ったように肩を竦める宮城先輩に、あたしは首を傾げるばかり。 「なんであいつが女たらしだったのか知ってるでしょ?」 「…さみしかったから。」 あのダンスパーティの日、彼はあたしにそう言った。 「じゃあなんで、最近女で遊ぶのやめたの。」 真剣な声音に、あたしは思考を働かす。 思いついた答えは、なんとも都合が良くて、甘美な響きを含むそれ。