早川先輩の溺愛。




「藤野は、なぁにやってんだろうな?」


笑いを含んだ久々にきく爽やかな声に、あたしの肩はビクリと震えた。



デジャヴだ。



「宮城先輩…どうもこんにちは。」


なんだかんだ手助けしてくれてたのに、こんな風になってしまってなんとなく気まずい。



「ダンスパーティーの日、何あった?
…その日からあいつがおかしくなった。」


優しげな声音に、あたしは言葉に詰まった。


だって、多分それはあたしのせいで。


でも、あたしを忘れてくれるならと思ってもいる。


もちろんそれに傷ついてもいるんだけど。