「お待たせ、慧。」 「今来たとこだから。」 なんとなく久々な感じがする慧。 ダンスパーティーを断ったのに行ってしまったあの日から気まずくて。 でも、いつまでも先延ばしなんてできないから。 「……慧、あたしね、」 「何、俺も振られるのか? …てっきり、俺を選んでくれたと思ったんだけどな。」 そう言って笑う慧は、言葉と裏腹に初めから分かってた見たいで。