「さっきからなんの話してるんです?
あたしにもわかるように言ってくれないと困りますよ?
…あたし誰のものでもないですし。
しいて言えばあたしはあたしのものです。」
「じゃあ、このキスマークなに。」
あたしが一息にいい終わると、早川先輩はさっきくちづけた首筋をトン、と指差して低い声でいった。
「なにって、今先輩が……あ。」
アレだ。アイツだ。
今になってようやく気付いたあたしはサーっと顔から血が引くのがわかった。
「それは、その、事故って言うやつというか…」
「あ??」
「からかわれただけというか…」
「…誰に。」
イマイチ容量を得ないあたしの言葉にイラついた早川先輩は、
「早川先輩!」
ベンチにあたしを押し倒した。

