「藤野の手料理とかマジで幸せだったし。
…だき心地とかマジでやばいからな?
何気胸もでかいし、そのくせそんなドレスきてくるし。」
「俺見て赤くなるくせに、俺に嫉妬する癖に、近藤とやたら仲良いし告白なんかされてるし。
挙げ句の果てに隼士といつの間にか仲良しだし。」
不満のようにつらつらと並べ立ててふて腐れる早川先輩はあたしの耳元に唇を寄せた。
「俺を弄んで楽しいわけ?
…早く、俺のもんになれよ。」
「は、早川先輩っ…」
低くて心地いい声が今日はなんだかひどく色っぽくて、
「感じてんの?…可愛い。」
ビクリと震えたあたしの背中に大きな手を感じて、あたしの頭の中は早川先輩でいっぱい。
慧のこととか、宮城先輩ののととか、全部ぶっ飛んで。
「そういう反応が俺を期待させてることにいい加減気づけよ、バーカ。」
切なそうな顔をする早川先輩に見ほれてしまった瞬間。

