「あ、ポッキー食べたかったんですか?」 それならば早く言えばよかったのに。 あたしは袋の中から一本取り出すと、小さく空いた形のいい唇に押し込んだ。 「え…あ。……。」 心を読まれたのに驚いたのか、目を白黒させながら早川先輩はポッキーを食べた。 なんかその顔、可愛いかもしれない。 「もう一本どうです?」 あたしはもう一本袋から取り出すと、ひらひらと振った。