早川先輩の溺愛。




後半戦が始まった。


前半の疲れを引きずらない風ヶ丘は、少しずつ相手校との点差を開いてく。


目に見えて相手が焦りを見せるようになると、ファウルがひどくなって来た。


「宮城先輩、あれありですか!?」

「アリじゃないけど、いちいち止めてたらゲーム進まないからね。」


服ならともかく、思いっきり腕とか掴まれてるんですけど。


あたしはバスケ詳しくないからわからないけど、とりあえずフェアプレーだとは思えなかった。


「早川先輩ー!頑張って!」

「秋、負けるなよー!」


いつの間にかあたしはゲームに引き込まれて、大きな声で風ヶ丘を応援した。