「さすが初伊。俺の考えてる事が分かるなんて。」
ぎゅううっと私の手を自分の両手で包みながら花が綻ぶように笑う恵。
あれ、なんでコイツは上機嫌なんだ……?
「何か……恵の喜ぶ所はあったかな?」
「初伊と相思相愛だから嬉しいんだ。」
……相思相愛だと……?!
「いや、言ってませんけど、一言も!貶したかもしれないけど、愛を語った覚えはないよっ?」
今の何処をどう捉えたらそうなった?!
そう聞き返せば、ふいに恵は頬に手を当ててきた。
……冷たい手だ。
熱があるこの身にはとっても気持ちいい。
「相思相愛だよ。初伊は俺の考えてる事がわかるし、俺も初伊の考えてる事が分かる。今、俺の手冷たくて気持ちいいーって思ったでしょ。」
何故かピタリと考えてる事を言い当てた恵。
エスパーか?エスパーなのか?!
心の中では動揺してたけれど、当たってた事がバレて、「やっぱ愛し合ってるね」なんて言われるのは癪だから黙っておこう。
そう思って「違うよ」とだけ言って私は目を伏せた。
「ふふ、当たりだ?」
しかし即バレた。


