劉備さんが、ボクを消し去ると言ったことも、おそらく脅しではなくあくまで事実を言ったまでにすぎないのだろう。



 なぜ、そういう連中がマルディウスという一般的なネットゲームに潜んでいるのか、うさ美さんの話をまともに信じるならば、元々、このゲームは日本史ナンバーがお互いの連絡を取り合うために作られたソフトだったらしい。



 それがどういう経緯かまでかは分からないが、一般的企業のアルペクスにわたり、ボクのような裏世界とはまったく関係ないボクが世界に参加するコトになった。



 そういう経緯だから、ボクもうさ美さんのコトを完全に信用したわけではなかった。



 最後まで彼女が本当のコトを言ってくれた保障はどこにもなかったし、もしかしたらボク自信が彼女の手のひらの中だった可能性だって、最後まで残っているのだ。



 彼女が劉備、もしくは日本史ナンバーとつながっている可能性は濃厚だったし、彼女自身が、本当にうさ美さんであったのかどうかの判別すら今となってはできるはずもない。




 だけど、そこまで考えてしまっては、まったく身動きが取れなくなってしまうので、とりあえず、ボクはうさ美さんの言葉は信用するコトにした。



 本来、組織とはそういうものなのだ。



 うさ美さんも言っていた。



 白竜の中に日本史ナンバーが潜んでいた可能性は最後まで0ではなかったし、劉備自信が日本史ナンバーである可能性だって否定できないと・・・。



 ならば、まだ僕たちはお互いの顔を見ているだけ結束が固いのかもしれない。



 それにしても・・・『嘘つき』の言葉を信じる・・・・・か・・・・。



 よく考えたら、これほど危険な賭けはないな・・・・。