バスルームで、寝室で、 気が違えそうなほど姉さんと愛し合った。 波打つシーツの海に 僕たちが溺れる頃、 空は明るくなり始めていた。 僕の腕の中で穏やかに 寝息をたてる姉さんを 起こさないように注意して、 僕はベッドから抜けだし、服を着た。 しんとした静けさの中に 僅かな狂気を孕む廊下を歩く。 もうすっかりただの肉塊と 化してしまった両親の死体を 処理する為だった。