……そのカウンセリングの先生が、 あなた、だよ。 青年はそう言って目を細めた。 私は青年から視線を逸らし、俯く。 ほら、早くそれに書き込んでよ。 精神に異常無し、 再逮捕と再捜査をお願いします……って。 青年がそれと指したものは、 私が持つ診断書のことだろう。 私は唇をかみ締めた。 「高城先生」 急に名を呼ばれ、 私はハッとして顔を上げる。 私を呼んだのは、看護師の女性だった。