猫系男子は時々ライオン




【碧依side】



ただ何をしてるわけでもない、暇つぶしでスマホをいじってるとまたあの子が来る。


「碧依くん!おっはよ〜♪」

「…おはよ」

「今日の碧依くんもパーフェクトカッコイイ」

「それはどうも」



隣の席の女の子が究極にうるさく、しつこく、諦め悪い。


茶髪がふわふわしてて、いつもキレイに化粧をしてるその女の子。



俺のことがものすごく好きらしい。


そんなに俺が好きなの?


どうせ顔だけのクセに。


性格なんて見ないで俺に近寄るから、ダメなんだよ。



俺の前の空いてる席に、中学からの友達の朝陽が座った。


チャラい………。


「よっ、碧依!スマホいじってるってことは彼女と連絡取り中?」

「別れた」

「ん?はい?」

「別れた。2日前に」

「はぁ!?学年でも1位、2位を争う美少女フったの!?勿体ねぇ!!」

「フったんじゃないよ。フラれた」


それを聞いてもっと愕然とする朝陽。