結局、俺も羽珠を抱きしめたまま授業をサボった。
泣き疲れて俺の腕の中で眠る羽珠が可愛くて、静かに額にキスをした。
唇はダメ。
ちゃんと羽珠が俺のこと好きって言ってくれるまでお預け。
放課後になって、寝てる羽珠を起こさないようにベッドを出た。
きっと、戻って来た保健の先生が羽珠を起こしてくれるはず。
なんだか、腑に落ちないまま一人で誰もいない家に帰る。
昔から家柄だの、なんだの……うるさいことが俺の枷になってた。
そのせいで好きなコトまでやめた。
部屋に飾ってあるサッカーのトロフィーを眺める。
「好きだったな……サッカー」
ボールを蹴る感触、シュートが入った時の歓声。
終わったことに後悔するのはやめよう。
俺はスマホとイヤホンを取り出して音楽をかけた。
今日はこのまま寝ちゃいたい。

