布団をぎゅっと引っ張ったまま寝返りを打って、ベッドの際に座る俺の手を握った。
いつも羽珠の手はあったかい。
「碧依くん…」
目は閉じたままだから寝ぼけてる?
「…俺なら、ここにいるよ」
「んっ……ほんとに…碧依くんだ…」
「おはよ…羽珠」
「…おはよ……」
そいえば、俺から羽珠に挨拶したのは初めてかもしれない。
握ってた手を離して、また俺に背を向けてしまった。
「羽珠。教室戻ろう?」
「碧依くんなんて…もう知らないもん……」
「誤解しないで。俺は、羽珠と遊びで付き合ってたわけじゃない。好きなのは、ほんとだよ」
「……じゃあ、どうしてあたしに何も話してくれなかったの?」
「それは……羽珠が傷付くから」
俺が一番やりたくないこと。
だけど、羽珠は半信半疑な顔で俺を見ては顔を逸らす。
俺のこと信用してくれてない。
信用がないなんてダメだ……。

