羽珠と口を聞かなくなってから、1週間が経った。
俺に目もくれないで他の男達と話してるところを見ると、無性に腹立ってイライラする……。
俺、羽珠が思ってる以上に羽珠のこと好きだからね?
そんな俺の前の席に朝陽が座った。
不機嫌そうに羽珠達を見てる。
「ったく、碧依と小宮ちゃんが早く仲直りしてくんねぇと困るんだけど……」
「なんで?」
「皐月の周りに男が群がるんだよ!お前知ってる?小宮ちゃんモテるんだぜ?案外!」
「妥当。だって可愛いもん」
「皐月から聞いたけど、碧依から離れたのを見てて、けっこうコクられてるらしいな」
「……ふーん」
ものすごく気に食わない。
別れたわけじゃないし。
勝手に他の男達にモテないでよ。
「コクられたら断ってるらしいけどな。良かったな」
「羽珠の勝手にしたらいい」
「あ……そいえば、昨日知らない男と手繋いで歩いてるとこ見た!」
「は?俺が彼氏なのに有り得ない。どこのどいつ?羽珠に触るとか論外」
「嘘だっつーの」
カマかけられた。
ほんとに羽珠に触るような図々しいヤツいたら、絶対に俺キレる……。