何も話さないままの沈黙が痛い。
碧依くん何も言ってくれないんだね。
視界が霞んでボヤけて、気付くと頬を伝う涙。
泣いてるとか、ちょー惨め……。
「碧依くんのバカ！！」
「…羽珠…」
「なんで……それなら、最初から告白なんてしないでよ…。あたし期待しちゃうじゃん…」
「羽珠を傷付けるために、コクったんじゃない」
碧依くんだって、今すごく困った顔してるよ。
でも、あたしはまだ子供で自分の感情を剥き出しにして………
言っちゃイケナイ最低な一言を口走ってしまった。
「…大嫌い！！」
涙が止まらなくて、拭わずにそのまま廊下を走った。
授業始まりのチャイムなんて関係ない。
とにかく一人になりたくて……
人通りのない特別教室へと繋がる昇降口でしゃがみ込んで泣く。
碧依くん……追っ掛けて来てくれなかった…。
所詮、あたしはその程度でしかなかったのかな……。
結局、その日のあたしは皐月からの連絡さえ無視してしまった。
ごめんね……。
もうツライの。
