放課後、羽珠と帰ろうと思って先に廊下で待ってると背中に重みを感じた。
いきなりのことで、よろける……。
振り向くと、ニコッとおっきく笑ったユリアが背中に抱きついてた。
「碧依、一緒に帰ろう♪」
「ダメ。無理。俺、彼女と帰るから」
さすがに“彼女”って言葉出したら、何が何でも引き下がるはず。
って思ってた俺がバカで甘かったみたいで………。
俺の背中から離れて自慢気にユリアは言った。
「彼女?私には関係ないもの。だって、碧依のfianceeよ♪」
「はぁー……お願いだから、彼女の前で婚約者なんて言わないで?」
「まず、私は碧依の彼女知らないもん!仕方ないから、今日は一人で帰ってあげる!Goodbye♪」
ヒラヒラ手を振る姿に、俺の後ろにいた男達が声を上げる。
「可愛い」とか「付き合いたい」とか。
俺は一切、そんなこと思わないけどね。
だけど、本気で思うことは羽珠を傷付けたくない。
それだけ。

