また片付けがものすごく遅い小宮。


ぐちゃぐちゃになったプリントをそのまま、ぐしゃっとファイルに入れる…ってゆうか突っ込む。


もうファイルの意味ないじゃんね。



「碧依くん!お待たせ〜♪プリント整理って難しいね〜!」

「それ、プリントためてるからでしょ。小まめにやらないと」

「むぅ〜……碧依くん厳しい!」



下駄箱を出てから、ちょっとだけ拗ねた小宮に俺は先を歩いて左手を差し出した。


ハテナマークがたくさん浮かんでる顔を今から、真っ赤にして照れさせるね。


「ん?碧依くん…?」

「……手繋ごっか。羽珠」

「うん!繋ぐ〜♪……って、え?い、今もしかして…!!」

「何ボケっとしてんの?早く帰りたいんだけど」


赤くなってく顔を見てたら、羽珠って呼んだ俺まで恥ずかしくて………


顔を逸らして先を歩いた。


「今……今、羽珠って呼んだよね!?ねぇ、碧依くん!もう一回呼んで!」

「うるさい。それから、碧依でいい。くんいらない」

「呼び捨ての許可!!碧依♪なんか、カップルっぽーい!!」



恥ずかしいから、今は呼んでやんない。


少しずつ距離縮めてくから、飽きないで俺の側にいてね。