猫系男子は時々ライオン




呆れた冷たい目線の皐月にはもう慣れっこ!


お弁当の唐揚げを気分良く頬張って、遠くの席の碧依くんを見る。


岬が一方的に喋って、それをひたすら頷いて流してる碧依くん。


右手にスマホ、左手に購買のパン。


購買のパンも碧依くんが持つと、かなり輝いてみえる……。



「あ。また神木、女子に呼ばれてるね」

「うぅ〜……あたしの方が碧依くんのこと好きなのにっ!」

「あの無愛想男って地味にモテるし。女子人気高過ぎでしょ」

「皐月はどうして、そんなに碧依くんのこと嫌いなのさ?」

「神木って何考えてるか分からない。無愛想で口数少ない猫系男子ってゆうの?あたしアレ無理」


あ〜……確かに彼氏の岬はガツガツ攻めてく肉食!って感じ。


実際、付き合う前の岬の攻め方は見てるこっちが驚くほどだったもん。



それにしても、ほんとに碧依くんはモテるな〜。


今月で告白何回目なんだろう?


「あたしの告白はテキトーにあしらうくせにー!」

「ね?性格悪いじゃない」

「悪くない!ほんのちょっと、捻くれてるだけだもん」

「あっそ」


振り向いてよ、碧依くん!