オペが終了したのは、もう外が暗くなってから。
患者の状態も落ち着いているから大丈夫。
ってことで、あとは月都に任せて家帰ろっかな……。
「んじゃ、月都。後はよろしく」
「そっかぁ〜。碧依には愛しの可愛い彼女が待ってるもんねっ」
「いいなぁー!碧依!俺、今日は夜間担当で帰れない!」
「頑張って。お先に」
「心がこもってないよ〜!!」
白衣を脱いで足早に出た病院。
まだ9月だけど、夜は少し肌寒い。
車に乗って早めにマンションに帰れば、部屋の電気が付いていた。
羽珠も帰ってる。
「ただいまー……」
シーンと静まり返った部屋。
何も返ってこない。
もしかして…と思って、リビングのソファーを覗き込むとスヤスヤ眠ってる可愛い彼女。
そっと頭を撫でれば、パチッと大きな瞳が開いた。
「あ…ごめん。起こした」
「ううん……。おかえり〜碧依くん…」
「ただいま。帰り遅くなった…」
「良いの。大丈夫!謝っちゃダメね?」
優しく笑う羽珠には、たくさん我慢させてる。
その優しさが嬉しい反面、申し訳ない。

