記念日に仕事は仕方ない。
お互い割り切ってはいるつもりだ。
なのに、羽珠に申し訳ないような………
マンションに帰ったのは昼過ぎ。
こんな平日の昼過ぎに帰っても、同棲してる羽珠は仕事。
夜まで帰って来ない。
「んー………眠い…」
ソファーに倒れ込んだ瞬間、一気に睡魔がのしかかる。
睡魔には完敗。
大人しく目を閉じた。
騒がしい声は、きっとテレビの音。
ゆっくり目を開くと、眩しい明かりに目を細めた。
テレビに電気………
羽珠が帰って来た?
「…羽珠」
「ん?あ、おはよー!碧依くん!ってか、おかえりなさい!」
「ただいま…。羽珠もおかえり」
「ただいま〜♪」
頭を撫でると、ずっと変わらない可愛い笑顔。
こう見えて今年、羽珠は会社で部長格に昇格した。
すごい………。
「ボーッとしてる。まだ寝ぼけてる?」
「若干ね……」
「声掠れてるもん。あ!そうだ!お腹空いた?」
「あんまり…。てか、ご飯より羽珠が良い」
「うっ、え、えぇっ!?」
俺、寝ぼけて恥ずいこと言ってるじゃんか……。

