父親が建設した新病院が完成したのは、俺が研修医を卒業した時のこと。
そこでは父さんが院長。
俺は外科医として配属が決まった。
ちなみに、リューシンも父さんの誘いでこの病院の外科に決まった。
「ヤバイよ、碧依……」
「ん?なしたの?リューシン」
「来週、退院する患者さんにめっちゃ逆ナンされる…!助けて!」
「あと1週間ぐらい頑張ってよ…。俺はもう手いっぱい」
「突き放すなよ〜!!」
俺の白衣を掴んで泣き付いてくるリューシン。
性格はウザイけど、ハーフなだけあってイケメンだ。
背も高いしスーツと白衣を着こなす姿は、誰もがカッコイイと認める。
モテて苦労してるらしい。
「碧依は良いよなぁ〜…。可愛い子から連絡先聞かれるじゃん!」
「俺には羽珠がいるから必要ないの」
「ズルイ!俺も彼女ほしいっ!」
そのウザさが無ければ、すげーモテると思うよ。
「じゃ、俺は会議行って来る」
「次のオペは碧依担当だっけ?“若き天才”の異名持ってるだけあるねぇ」
「うるさいなー…」
親の七光りって呼ばれるよりは、先生良いけどさ……
俺は天才じゃない。

