卒業式が終わってから、俺と羽珠は思い出の場所に行った。


俺と羽珠の“好き”って思いが通じた所。


「図書室なんて久しぶりだね〜!」

「ほんと。この席だっけ?」

「そうそう!碧依くんに告白されたのはここ!懐かしい〜♪」

「羽珠すげーアホ面してたよね」

「そっ、それはびっくりして…!」


顔を赤くして俺の腕に抱きついた。



あの時から俺と羽珠は変わったかな?


色んなこと経験して、少しは大人になったと思うけど………


どうだろう?


「卒業かー……。碧依くんは楽しかった?」

「楽しかったよ。普通に」

「へへっ!良かった!あたしも碧依くんといられて楽しかった〜!」

「そっか。……こんな風に毎日会えないだろうけど、たまには会う。約束」

「うん!絶対ねっ!」


可愛く笑った羽珠に幸せを感じた。


羽珠が少し背伸びをした。


そして、どちらからともなく思いが通じた場所で高校生最後のキス。



俺は羽珠と一緒にいて楽しかったのは、素直な気持ち。