【羽珠side】



「うぅー…っ…寒い…!」


学校内にいるのに、つい寒さで身震い。


12月になり、冬本番を迎えようとしてるこの季節の校内は嫌い!!


寒過ぎ!!


冬将軍とか、よく言ったもんだ。



「あ、羽珠。おはよっ」

「皐月〜!おっはよー♪」


マフラーぐるぐる巻きにして登校して来た皐月さん。


鼻まで真っ赤。


「そいえば、美専受かったんでしょ?おめでとー」

「へへっ!ありがと!春から安泰ですっ!」

「あとは……神木だけ、か」

「そうだね〜……」


あたしと皐月が見詰める先には、朝の時間も有効活用して勉強してる碧依くん。


努力してすごいもん……。


ストイックってゆうのかな?


とにかく、自分に厳しい。


「神木も頑張ってるよね。国公立の医学部でしょ?」

「そうみたい。かなり難関らしいね」

「そりゃそうよ。この学校よりも倍に頭の良いヤツらが受けに行くとこだし」

「うん……でも!碧依くんなら大丈夫!」


だって、あたしの自慢の彼氏だもん!



誰よりも頑張り屋さんで、努力家な彼なら絶対に………


絶対、絶対大丈夫だよね。