諦めてあたしは席を立った。
その時だった。
ーーーガラガラ!!
勢い良く開いた教室の扉。
そこに立ってたのは、雨で少し制服の肩が濡れた愛しい人。
「碧依、くん……」
「羽珠…!」
「…っ…碧依くんっ…きゃっ…」
目を開ければ碧依くんの腕の中。
耳元での吐息が近い。
走って来てくれたのかな?
少し汗の匂いがする………。
それすらも好き……。
「いきなり突き放して、俺のこと呼んで……都合良過ぎ」
「ごめんなさい…。でも…」
「好きなんだよ、まだ。羽珠が思ってる以上にずっと…」
「碧依くん…。言うの遅いよ…っ」
「…ごめん。俺も悪かった」
苦しいほど強く抱きしめられた。
胸に顔を押し当てて泣きじゃくった。
あたしの居場所はやっぱり、ここ。
もう絶対に離れないし、離さない。
碧依くんの側にいなきゃ、倒れそうなほど苦しかったもん……。
何があっても側にいる。
今日、改めて強く思った。

