今日は家に月都の父さんが来てる。
来年新しく建設される病院について話すとか……
俺もよく分かんないけど。
「そうだ!碧依さー…羽珠ちゃんから聞いた?」
「は?何を?」
「俺と羽珠ちゃんが、ちゅーしちゃった話♪で、俺ら付き合う一歩手前みたいな?」
何それ………
羽珠が俺にしてた隠し事って、そのことだったの?
一気に羽珠に裏切られてた気分。
頭ん中が、ゴチャゴチャで真っ暗。
「羽珠ちゃんほしいなぁ〜……。本気で好きになっちゃった」
「ふざけんな。羽珠が振り向くはずない」
「自意識過剰。だって、俺のキス拒まなかったんだよ?」
「…もういい。あとは羽珠と直接話すから」
「せいぜい、フラれないようにね」
余裕の笑みで電車に乗った月都。
『拒まなかった』
その言葉が俺を縛り付けて離さない。
ねぇ、羽珠。
俺だけの彼女で、あんなに俺のこと好きって言ってくれてたじゃん。
月都の方が良くなったの?

