猫系男子は時々ライオン




二人で並んで歩く街灯に照らされる駅までの道。


いつもと逆の道だから変な感じ。


それに、いつもはあんなにうるさい小宮が気持ち悪いほど喋らない。


なんで?


「……小宮?」

「なっ、な、何!?」

「なんも喋らないから…具合でも悪いのかなって」

「そ、そんなことないっ…げ、元気だよ!はははっ……」


………変なの。



隣を歩いて改めて気付く。


小宮って思ってたより、背低いし小柄。


黙ってれば普通に可愛い女の子だと思うんだけど、小宮らしくない。


うるさくて小宮だと思う。



「あっ、えっと…あのさ!碧依くん…」

「ん?」

「し、身長高いね!何センチ?」

「……175くらい。小宮は?」

「あたし160ちょっきりなの!」


15センチも差あるんだ。


ふーん……俺が小宮を見て目が合うと、さっと目を逸らされる。