なんだか薄々気付いてる。
3年に進級した頃から皐月と岬が不仲。
とゆうより、明らかに皐月が岬を避けてる感じ。
廊下へ出て流れ的に着いた女子トイレで、皐月は大きな溜息を一つ。
「…何かあったの?岬と……」
「え?あ……ううん。何も」
「何かあったんだ…。あたしに相談してほしいな〜…なんて」
「…羽珠、あたしね…地方の大学行こうと思って」
「ってことは…!」
「うん。朝陽と離れ離れ」
無理矢理笑顔を作って言った。
それで、わざと避けてたわけね。
「寂しくなるから、別れるなら今かなって思う」
「皐月が決めたことなら何も言わないよ。でも…別れなくてもいんじゃない?」
「寂しくて苦しい思いするなら、別れた方が楽よ」
泣きそうな皐月の横顔。
それ以上は、何も言うことが出来なくて黙って隣に立ってた。
これから、あたし達は離れ離れを経験しなきゃないのか……
碧依くんとも離れ離れ?
そんなの嫌だな……。