ピリピリした落ち着かない雰囲気の碧依くんの実家。
お母さんはお仕事でいないみたい…。
せめて繋ぎ止めようと、挨拶だけは無駄にしっかりした。
「急に呼んで悪かったね」
「いえ…!大丈夫です…」
お父さんは英字新聞片手にソファーに座っている。
英字新聞って、すご……。
「今日は碧依と羽珠さんの二人に話があってな。まず……碧依」
「…何?」
「お前は医者になる気はあるか?跡を継ぐ気はあるか?ないだろうな」
「いっつも言ってるじゃん。医者にはならないって」
「実際、今新しく病院を建設してる最中だ。跡取りが必ず必要になる。そこで、だ」
お父さんが掲げた提案。
それは、あたしをとてもびっくりさせるモノで……。
「羽珠さんといたいなら、医者を継げ。良いな?」
あたしといるために、碧依くんが嫌がってた医者になる……
それで良いのか不安になった。
無理になってほしくないから……。

